ディープラーニングや機械学習、いわゆるAIを実装するには、数学の知識が必須なので、一般社団法人日本ディープラーニング協会(以下JDLA) のE資格の試験には基礎数学から応用数学までの幅広い知識が出題されます。
JDLAのシラバスの大項目に応用数学がありますが、これはディープラーニングのエンジニアとして必要な数学的知識です。
線形代数はシラバス最上位にあるのでE資格対策で最初に勉強する人が多いです。特異値分解について理解する前に、まず線形代数とは何かを把握しておきましょう。
ディープラーニング(深層学習)には確率や統計などの応用数学の知識が必要です。これはAI処理を簡略化する、無駄な作業を省き効率化する時などに使われます。
確率とは、ある事象がどれくらい起こり得るかという推測について計算するもので%によって表されます。
機械学習では予測数値の信頼度を計算するときに使用されます。たとえば、サイコロを5回ふって6が出る確率を計算する場合、サイコロをふる回数や条件などのデータをコンピュータに与え確率を計算します。
統計には収集データの分散具合から平均値を割り出し解析する「記述統計」と、収集データの一部だけを分析して全体予想をする「推測統計」があります。たとえば、ラーメン屋の1日の売上データを分析することで、別のラーメン屋の1日の売上を予測することが可能となります。
E資格シラバスの応用数学にある情報理論には具体的な内容が示されていません。漠然としていて何について勉強すればよいのかと悩む人も多いですが、特別な項目について理解しておけばよいというのではなく、ここでは幅広い知識が求められています。
とはいえ、ディープラーニングや機械学習については他の大項目に入っているので、応用数学の概要を理解しておくことになります。
確率統計学をコンピュータサイエンスで利用するための基礎知識となる情報量定義、情報エントロピー、相対エントロピーなどを理解し、概念に基づき最適なアルゴリズムを構築できる能力があるかどうかが重視されます。
そのため、データを定量的に扱うための基本概念を理解し、活用できるようにしておく必要があります。
JDLAサイトで案内されているE資格シラバスの最初に大項目として記載されているのが応用数学です。応用数学は線形代数、確率・統計、情報理論の三つの中項目に分けられていますが、どのように学習していけばよいのでしょうか。
JDLAではディープラーニング理論を理解し、適切な手法を選び実装する能力を持つ人材を育成するための講座を「JDLA認定プログラム」として認定、推奨しています。
それぞれのプログラム実施事業者はE資格に必要なディープラーニングについての体系的知識、実装を行うために必要となる数学の範囲を把握しているので、実施されている講座内容は、しっかり理解しておくことが重要です。講義中は集中して脳をフル稼働させて理解するようにし、疑問点があったらわかるまで徹底的に質問するようにしましょう。
参照:JDLA認定プログラム:
https://www.jdla.org/certificate/engineer/#certificate_No04
JDLA認定プログラムのカリキュラムの中には、確率統計学や微分の基礎などを理解していることが前提として開講されているものもあります。その補完として、数学の基礎やフォローアップなどの関連講座を開講している認定プログラム実施事業者が多いです。
基礎力のない人や数学に自信が無い人は、効率よく合格するためにも受講することをおすすめします。
受講料は事業者によって異なりますが、安いからといって他の事業者の講座を受講することはやめましょう。関連講座は認定プログラムの補完用に開講されているものなので、受講している認定プログラムの事業者の講座を受けるようにしましょう。
自学習では、学生時代の受験勉強のように数学関連書籍を参考書として、認定プログラムの予習、復習を行いましょう。
JDLAのサイトでは「機械学習・ディープラーニングの数学を学習したい人におすすめ本」として4冊が推薦されています。どれもディープラーニングと数学との関係が理解できる内容となっています。
G検定合格者の選ぶ書籍ランキングですが、E資格の出題範囲とほとんど同じなので全く問題ありません。
参照:日本ディープラーニング協会G検定合格者が選ぶディープラーニング関連おすすめ書籍ランキング:
【PDF】https://www.jdla.org/wp-content/uploads/2019/02/JDLA_books_20190204.pdf
E資格の受験資格を得られるJDLA認定プログラム提供社(2022年3月15日時点)の中から、
・専門家の監修を受けている質の高い教材を活用している
・数多くの企業・受講者が過去に受講している
3講座をそれぞれの講座の内容から習熟度別に紹介します。
JDLA理事監修の信頼おける教材で
理論も技術も身につける
教材監修者
70,000円
※1
実務経験者の
アドバイスで
ビジネスに活かす力を
つける
教材監修者
要問合せ
※1
基礎から学び
AIエンジニアの
地力を
つける
教材監修者
298,000円
※1
各社の習熟度はJDLAのインタビューを参考にどの知識レベル向けに作成しているかを判断しております。
zero to one(https://www.jdla.org/certificate/engineer/programs/bizlist/no00002/)
STANDARD(https://www.jdla.org/certificate/engineer/programs/bizlist/no00004/)
アイデミ―(https://www.jdla.org/certificate/engineer/programs/bizlist/no00007/)
※1:2022年11月時点の調査結果です